今回は資格試験のシステムにおいて実務に生かせるなと思ったことを紹介します。
多くの資格試験の合格基準が「試験問題の60%以上」「各科目が60%以上」といった、いわゆる60点以上が合格というのが一般的です。たまに70%以上という合格基準の資格もありますが、10%合格基準が上がっただけで「えー!!」って感じですよね。よく分かります。
でも冷静に考えると、学生の頃通常受けてた中間試験や期末試験で60点ってどうです?「60点だった。ヨッシャー!」なんてなりませんよね!?ひいき目に見ても、「できた!」と思えるのは80点以上、本来なら90点以上は欲しいところですよね。ではなぜ資格試験は60%以上なんでしょう?
それはやっぱり、
・半分以上得点を取っていれば、その分野について”理解している”と判別できる
・とはいえ、50点や51点では僅差であり”理解している”と判断するには疑念が生じる
・そこで60%(60点)としている
・60点というと分かりにくいが、”6:4”と表現した上で「理解している」「理解していない」どちらに当てはまるかと問われれば、文句なく「理解している」となる
・そもそも合格基準が80%以上とした場合、合格率が極端に落ちる
・それはつまり資格を有せないことになり、社会的問題に発展する(人材不足・法律違反など)
と考えられます。つまり、これらを一言でまとめると
・60%(60点)取れば、一般的に”OK”
ということ。これ結構大事なことです。
資格試験で合格したのに、「私は61点だった。納得いかないから合格取り消してください」なんて言う人いませんよね?高校・大学入試でもそう。でも実生活ではどうでしょう?仕事の成果が60点ではちょっと物足りませんよね?
これを踏まえて実務に生かせることは、
・60%(60点)取れる見込みがあるなら、すぐやる
・やりながら検証、改善を織り交ぜながら60%から70%、80%…と100%に近づける
ということです。いわゆるPDCAサイクルにおける、「PからDへの移行時期」ですね。
プロジェクトを始める際、会社や上司、関係部署は好きなことを言います。「あれはどうなんだ?これはどうなってる?」「本当に大丈夫なのか?根拠は?」「○○が起きたらどうするのか?△△に対する対策は織り込んでるのか?」「でも予算は下げろ。20%減だ。」「この機能を追加で入れてください。理由?楽になるから。」「設備停止できません。設備を止めずに工事できませんか?」…これらの要望を聞きながら、P:計画を100点はもちろん高得点にするのは不可能です。かといって30点や40点の杜撰な計画では後々リカバリーが大変です。
- ゴール(目的)を決定する
- ゴールに向けた計画を立てる
- 計画の完成度60%程度で実行計画に移す(最終成果物・予算・納期/工期・他リソース決定)
- 実行しながら検証・改善を織り交ぜていく
- ゴール到達(感覚的には90%程度でOK)
- ゴールのその後をモニタリングしつつ、残務処理をし100%に到達させる
「60%取れればすぐに実行」、これが資格試験から実務に生かせることです。
以上
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