土木工事や建築工事、公共事業の測量等に必要な資格です。
難易度は低め…と思ってたのですが、意外と厄介でした。(事実、本番の試験時間もギリギリまでかかりました。そのあたりは後述します。)とはいえ、まあまだ簡単な部類です。
また、ここで記載している期間や勉強法は、”資格取得”に特化してます。
「その領域の知識を深める」の類ではありませんので、ご了解願います。
概要
測量士補(そくりょうしほ)とは、測量業者に従事して測量を行うために必要となる国家資格である。測量法に基づき、国土交通省国土地理院が所管している。
名称に「補」が付く通り、測量業者に従事する測量士が作製した計画に従って測量を行う、つまり測量業者の行う測量において測量士の補佐を行う技術者に求められる資格である。測量法上、測量士補は、測量士の作製した計画に従い測量に従事するとされる(48条3項)。
なお、土地家屋調査士法の規定により、公共事業に関わる測量が登記にも関わる場合には測量業者が行うことはできず、土地家屋調査士が行う必要がある。ただし、当該測量が測量法第5条に定める測量(公共測量)に該当する場合は、土地家屋調査士であっても、測量士又は測量士補の資格を持たずに当該測量に技術者として従事し、または測量業者の登録を受けずに当該測量を請け負うことは違法である(測量法48条1項・55条1項)。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 測量士補
上述の”測量業者に従事する測量士が作製した計画に従って測量を行う、つまり測量業者の行う測量において測量士の補佐を行う技術者に求められる資格である。”がポイントです。
つまり、一言でいうと
測量士:測量業者の行う測量に関する計画を作製する
測量士補:測量士の作製した計画に従い測量に従事する
となります。(これも試験問題に頻出します)
本資格は基本的に土木・建築分野なのですが、①実務経験が不要、②機械も測量知識は必要、③試験費用が安いことから受験しました。
受験資格
資格不要(但し測量士補を名乗る為には、測量士補名簿への登録を申請しなければならない)。
下記URL参照
測量士及び測量士補登録に関する案内 | 国土地理院 (gsi.go.jp)
試験概要
試験日程: 年1回(通常5月。令和2・3年は新型コロナウイルスの関係で11月と9月実施)
試験会場: 全国14都道府県(令和3年)
試験形態: 筆記のみ(選択)
試験時間: 3時間
試験問題: 8科目28問
資格取得に要した期間と勉強法(経験談)
<注意>
あくまで筆者が要した期間と勉強法です。万人に当てはまる訳ではないので、参考まで。
資格取得に要した期間: 1.5ヶ月
勉強法: 過去問題集を繰り返し実施
私は下記問題集を使用しました。
他には
建築土木教科書 測量士補 合格ガイド 第3版 (EXAMPRESS) [ 松原 洋一 ]
いちばんわかりやすい!測量士補 テキスト&問題集+予想模試 [ コンデックス情報研究所 ]
ぐらいですね。私は時間も無かったので問題集から入りましたが、本格的に基礎から学びたい人はテキストも購入した方がいいと思います。
試験の特徴として、
・ほぼ同じ問題が半分以上を占めている
・計算問題が半分ほどを占めている
・とはいえ選択問題なのでどれか当たりそうだが、似たような数値の選択を迫られる(なので、計算ミスは致命的)
・更に電卓持ち込み不可
なので、過去問をやることは勿論なのですが、計算ミスをしないように練習しておく必要があります。ただし電卓が使えない。ということは手計算になる訳ですが、四則計算の手計算なんて高校卒業以来やってません。しかも扱う数値の桁が多い。平気で5‐6桁あります。この四則計算、ほぼ小学生の算数です。最初に「本番の試験時間ギリギリまでかかりました」というのはこの為です。計算とその計算ミスをしていないかの見直しに時間がかかるんです。
もう一つは、測量なので方向・角度も関係します。よって、三角関数の知識も必要です。「でも三角関数が出るのに(関数)電卓不可ってどうするの?」となりますが、問題用紙の最後に三角関数表が付けられているんです。それを元に計算します。エネルギー管理士の”蒸気表”のようなものですね。こちらもほぼ忘れていたので、”正弦定理”や”余弦定理”を思い出しながら学習しました。
下記URLに過去からの合格率が掲載されています。2021年度で合格率:約35%です。
測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例 | 国土地理院 (gsi.go.jp)
試験自体は比較的取得しやすい資格だと思います。難点は上述の手計算と、その後の登録が必要なこと。登録が無いと試験に合格しても測量士補免許持ちとはなりません(泣)ちなみに私は登録してません。(登録料:15000円かかるみたいです→止めました)
「この資格取得して何になるの?」ですが、
・基本測量や公共測量の測量業務に従事できる
になります。土木・建築分野、測量業務を行う方には必須です。現状私にとっては、
・測量の知識がついた
・そういう機会があれば、いつでも登録は可能(測量士補登録に期限はない)
ですね。
資格を取るのは、この知識を得て自分のものにするための手段です。
以上
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