技術士二次試験においても出題されている(令和4年度、機械部門、材料強度・信頼性、Ⅱ-1-4)、ひずみ速度依存性について書いてみる。
色々調べながら書いてるので間違ってたらゴメンナサイ。
ひずみ速度依存性とは?
ひずみ速度依存性とは、物質が変形する速度に依存して、その応力・ひずみ特性が変化する現象のこと。
例として、金属材料に荷重を加えて徐々に変形させる(いわゆる、一般的な引張試験の)場合、それに対する応力・ひずれ特性は比較的一定であり、破断までの変形量に応じて応力が増加します。しかし、急速に変形させる場合には、同じ変形量に対して発生する応力が大幅に増加することがあります。
繰り返し負荷や衝撃荷重を受ける機器の材料選定の際には、ひずみ速度依存性が材料の強度や耐久性に大きな影響を与えることがあるため、ひずみ速度依存性を考慮することが重要である。
材料強度を評価する際の留意点
材料強度を評価する際の留意点として、以下の3つが挙げられる。
- 試験速度
ひずみ速度依存性を調べるためには、試験速度は一定の範囲にあることが必要である。そのため、変形速度の範囲に合った試験装置を用いることが必要。代表的な機械試験とひずみ速度(s-1)の関係は以下の通りである。
・一般的な引張試験:10-1~10-3(s-1)
・シャルピー衝撃試験:101(s-1)
・クリープ試験:10-7~10-10(s-1) - 試験温度
金属材料の機械的性質は温度に依存する。試験温度が異なると試験結果が変わってくるため、使用温度に一致した温度で試験を行う必要がある。試験温度を一定にすることが必要。 - 繰り返し負荷
繰り返し負荷を受けると、単発で受けた場合よりもはるかに低い応力で材料は破壊される。使用材料が繰り返し負荷を受けるのであれば、疲労試験を行い材料の疲労特性を試験すべきである。
おわりに
ひずみ速度依存性ついて書きました。あまり馴染み無かったのですが、調べていたら樹脂製品の衝撃試験(携帯電話の落下試験)や自動車の衝突試験等が紹介されてました。また、技術士二次試験[機械部門]では令和4年度以外にも、平成29年度にも出題されていたので、選択科目Ⅱ-1の4つの内の1つとしては出題しやすいのかもしれません。
今回はこれまで
以上
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